台湾の4月の販促イベントについてご紹介【2023年版】

Posted :
March 31, 2023
Posted :
ISSYO
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日本で4月といえば春、桜の季節。さらに年度初めということで入学や入社、新生活、新社会人応援キャンペーンなどがメインになっていますが、台湾の年度初めは9月のため販促テーマも日本とは大分異なります。

今日はそんな台湾の4月の販促イベントについて、台湾でビジネスをされている方、もしくは台湾進出を検討されている方向けに事例を交えてご紹介いたします。

台湾の4月のイベントといえば

台湾の4月のイベントはこのような感じになります。

  • 愚人節:エイプリルフール、4月1日。
  • 兒童節:こどもの日、4月4日。
  • 清明節:墓参りの日、旧暦のため4月4日~4月6日のどれか。
  • 母親節:母の日、5月第2日曜日。
  • 汽機車牌照稅:自動車税(バイクも含む)、4月1日~4月30日

特に兒童節と清明節は連休になるため、土日や振替休日を含めると最大5連休になることもあり、台湾現地でビジネスをしている人にとっては確実にマークしておきたいイベントです。

自動車税はあまり販促テーマとしては見たことがないですが、車やバイクを持っている人は確実に気にしているイベント(?)なので関連の商品を扱っている場合は、これをきっかけにしたマーケティング戦略を練ってみると面白いと思います。

また、5月の母の日がなぜ4月の販促イベントに入ってくるかというと、台湾の「母の日商戦」は4月にはすでに始まっているからですが、詳細は後述します。

台湾のエイプリルフール(愚人節)の販促イベント

台湾でのエイプリルフールの浸透度は日本と同じか、それよりちょっと低いかなくらいの肌感覚ですが、日本と同様、SNSの企業アカウントが実在しないトンデモ企画を投稿して企業の認知度と好感度をあげたりする絶好のチャンスです。ユーモアに自信のある企業アカウントの「中の人」はぜひ試してみてください(笑)

KIRIN 麒麟一番搾り(Taiwan)Facebookページより

こちらは今年(2023年)の台湾キリンのFacebook投稿です。タピオカビールという一見、本当か嘘かわからない期間限定商品の投稿をしてニュースやSNSなどで話題になりました。コメント返しも面白いので台湾キリンのFacebook担当者(通称:小編)はきっとデキル人です。

台灣虎航Facebookページより

こちらはチャイナエアラインのLCCブランド・タイガーエアのFacebook投稿から期間限定機内食のエイプリルフール投稿。パッと見た感じ普通に食べれそうと思ったISSYOスタッフですが、コメント欄を見るとどうもミックスベジタブルの受けが悪い模様。どちらかというとツッコミどころは紫のタロイモカレーと、どう考えても癖が強すぎるパクチージュースの方ではないかと思うのですが…(笑)

キリンのタピオカビールにせよ、タイガーエアのタロイモカレー&パクチージュースにせよ、タピオカピザが売れてしまう台湾だからこれも本気かと思ってしまうような、誰も傷つけない上に、本当か嘘かわからないキワキワを攻めるお手本のようなエイプリルフール投稿でした。

台湾の清明節の販促イベント

清明節は台湾ではお墓参りの日。そのため清明節自体を販促テーマにすることはあまりありませんが、墓参りのために帰省する人が多いため、清明節連休は帰省や旅行をテーマにした販促イベントと相性がいいです。お墓にお供えするものは、8月の「普渡」(=お盆)と違って料理の内容などがある程度決まっているため、お供え用の袋菓子や缶詰、インスタント麺などは8月ほどは伸びない傾向です。

また、近年は墓参りを3月中に済ませて清明節連休は海外旅行やレジャーに出かける人も増えてきたので、連休前に旅行やレジャーに絡めたセール、特に旅行関連グッズなど推すと売り上げを伸ばすことができるかもしれません。

台湾のこどもの日(兒童節)の販促イベント

4月で最も販促イベントが企画しやすいテーマはこのこどもの日(兒童節)でしょう。

日本で子供へのプレゼントを買う日と言えばクリスマスと誕生日でしょうが、台湾はそれに加えてクリスマスが普及するまでは旧正月、そして4月のこどもの日があります。プレゼントをあげるのは親や祖父母というよりは、通っている幼稚園や小学校、習い事教室のことが多く、そのためか「こどもの日 プレゼント」で検索すると、50元~100元くらいの少額予算で探している人が多いことがわかります。

Googleの検索画面より

また「こどもの日」にあわせて当然、おもちゃや子供用家具、絵本やそのほか関連商品のセールも行われるため、この時期にプレゼントではないもののおもちゃなどを買う親も多くなります。特に絵本やLEGO、STEAM系など親が子供に与えたいおもちゃが伸びる傾向にある感覚です。

momo購物網トップページより
PChomeトップページより

momoは3月中に「三八婦女節」とあわせた女性、子供向け商品のキャンペーンをやっていたので、トップページはLEGO単独イベントのみ。PChomeは男性のユーザーが多いことから「大人の玩具倉」という、ガジェット類を対象にしたキャンペーンを行っていました。

また、遊園地や博物館、そのほかの行楽地などでは、「こどもの日」限定でチケットが安くなったり、「こどもの日」関連のイベントを行っていることも多いので、このイベントにあわせて屋台やブースなどを出すのもぜひやってみたい施策です。

台湾の自動車税(牌照稅繳稅)の販促イベント

4月は台湾の自動車税、牌照稅繳稅の月です。車やバイクを持っている人にとっては大イベントなので、関連商品を扱っている企業のSNSアカウントがアナウンスをしたり、クレジットカードや電子マネーがお得なキャンペーンを仕掛けたりします。

華南銀行Facebookページより

台湾の母親節(母の日)の販促イベント

本来は5月のイベントである「母の日」ですが、台湾の母の日商戦は4月には始まっています。これはスタッフの感覚ですが、台湾は儒教的観念から「長輩」(=尊属、親族関係のいて先の世代にある血族)を重んじる文化があり、特に母親の存在感が強いことから母の日を重視する傾向にあります。母の日には親戚で集まって外食して一族の母である曾祖母や祖母、そして母親たちのお祝いをしたりします。

また、購買力の高い女性向けの販促イベントが前後にないのも大きな要因になっていると思われ、3月8日の国際女性デーと、6月中頃の「年中節」の間の期間は、すべて「母の日商戦」という大きなイベントがメインになっています。

さて、母の日商戦で注意しておきたいのはECモール関連。特に30代以上の女性の利用者が多いmomoなどでは母の日商戦に向けて倉庫がいっぱいになるため、3月4月に在庫切れを起こすと商品の入庫ができない可能性があります。サイト内広告を出したい場合にも、旧正月明けの2月にはすでに動いている場合が多いので、早めに問い合わせておくといいでしょう。

まとめ

今回は、台湾の4月の販促イベントについてご紹介させていただきました。清明節連休、こどもの日商戦、母の日商戦は台湾でビジネスをされるなら絶対に抑えておきたいイベントですね。

弊社コラムではこのように台湾の販促イベントや実際の販促活動の事例、台湾の消費者習慣など台湾でビジネスをされる方のマーケティングに役立つ情報を発信しております。Twitterでもほぼ毎日、台湾で見かけた販促事例についてご紹介しておりますので、そちらもぜひチェックしてみて下さい。

台湾消費者向けの販促にご興味のある方、台湾華語(繁体字中国語)による台湾消費者向けの情報発信にご興味のある方は、ぜひ一創ISSYOにご相談ください。コンサルティングから施策の実行まで徹底的にサポートいたします。

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